美白を目指したときに有効な外用薬として有名なのがハイドロキノンです。
ハイドロキノンはシミの漂白剤と言われるほど漂白効果の高い美白成分です。
日本では医師の監督の下でないと使用できなかったのですが、2007年の薬事法の改正により、化粧品などへの配合も認められるようになりました。
ハイドロキノンの働き
シミ対策として有効なこのハイドロキノンは、シミの原因となるメラニン色素を作り出すメラノサイトという色素細胞の働きを抑制する働きがあります。
抑制されることによってメラニンの生成を抑えることができ、シミに対して高い効果を期待することができます。
ハイドロキノンの種類は様々なものがあり、製品によって配合されている濃度が異なってきます。
市販のものなら刺激が少なく安全性の高い1〜4%、皮膚科でしっかり改善したい場合には4〜10%程度の配合がなされていることが一般的です。
ハイドロキノンは、これからできるであろうシミや、すでにできているシミに対してアプローチするだけではなく、にきび跡の改善や色素沈着、シワの改善などにも利用されています。
使うときの注意
非常に強い成分のため利用する場合には、必ずパッチテストを行ってから利用します。
パッチテストを行って問題なければ使用できますが、赤くなるなどの問題が出た場合には使用は避けることをオススメします。
問題がなくても肌につけることによって副作用が出てしまうこともあります。
副作用が表れたときの治療
報告されている副作用としては、赤みやかゆみ、炎症、シミや色素沈着の悪化、白斑が挙げられます。
もちろん赤みやかゆみが出たときは使うのをやめましょう。
使用を中止して改善するなら使わなければ良いだけですが、症状が長く続くとなると皮膚科で治療していく必要があります。
赤みやかゆみなどは数日様子を見て治らないようであれば、皮膚科を受診します。
まずは、症状を改善することに重点を置きますが、今後ハイドロキノンを使用するときは必ず医師の監督下でハイドロキノンを使用することをお勧めします。
また、ハイドロキノンの治療が合わない方は、シミなどはレーザーなど別の方法によって改善していくことができます。
白斑は滅多に出る症状ではありませんが、万が一でてきてしまった場合には特殊なレーザーを使って皮膚表面に刺激を与えることで意図的に色素沈着を生じさせて白斑を治すことができるようになっています。
しかし、このような副作用を起こして治療する前に、副作用を起こさないことが重要となります。
副作用を起こさないためには?
パッチテストを必ず行う。
パッチテストを行って赤みが出る場合には、体質に合っていないことが考えられます。
赤みや炎症などが起きた場合には絶対に使用しないようにします。
酸化したものを使用しない。
ハイドロキノンは酸化しやすい特徴があります。
古くなっている場合も注意が必要です。
使用期限が過ぎなものなどは使わないようにし、使ったらきちんと密閉して冷暗所で保存するなど注意を払います。
日中は日焼け止めを塗る。
ハイドロキノン使用後は、メラニン色素の生成ができないため紫外線に対しては無防備な状態になってしまいます。
そんな状態で外に出てしまうとシミなどが悪化してしまうため、外出するときには利用しないか、必ず日焼け止めを塗るようにしてきます。
白斑が出てくる場合には、濃度が濃い疑いがあります。なるべくリスクを避けるためにも安全に使える配合の濃度が低いものを選ぶことが無難です。
長期間使用しているのも白斑ができる原因になります。
長期使用するときには2〜3か月ごとに使用を中止し、1か月ほど間隔を置いてから再開するなどの使い方をすることが大切です。
まとめ:ハイドロキノンで副作用が起きた場合、どんな治療をするの?
ハイドロキノンは、効果も高い反面リスクもあります。
刺激の強い成分ですので使い方を間違えると副作用が起きるということを覚えておき、正しく利用することで美白を目指すことができます。
安心して使いたい方は皮膚科などに相談してハイドロキノンを処方してもらいましょう。
個人輸入する場合は、5%以上の濃度が高いものもありますが、あくまでも自己責任でお願いします。