デリケートゾーンのできもので悩んでいる娘がいる友人との会話
友人の娘 まゆちゃんはとってもかわいい女の子です。今回は、デリケートゾーンのできもので悩んでいるようです。
まゆがデリケートゾーンにできものができたって数日前から悩んでいたのよ。
こんなに暑い時期だし、きちんとお手入れしても雑菌が繁殖するよね?
どうすればいいってきかれたけど、様子を見てみたらッていってたんだけど・・・。膿がたまってきたらしいのよ。
あら、早く病院に行くように言えば?
まゆが恥ずかしがって、行きたくないっていうのよ。
見えない部分だから不安になるよね。病院に行きたくなかったらお薬で治療するしかないね。
どんなお薬がいいかしら?注意する点も知りたいけど。
わかった。じゃあ今から話すからきちんと聞いてね。
膿が溜まるできものとは?
デリケートゾーンは、他の場所と比べてもかなり皮膚が薄くなっており、下着が当たったりちょっとした刺激によって被れてしまうことがあります。
場合によってはニキビと似たような吹き出物である毛嚢炎(もうのうえん)といった物が出来ることがあります。
毛嚢炎
1本或いは数本の毛の根元が、小さな白ニキビのような状態になる事です。
しかし、気になって触ったりするような刺激を外部から与えると、悪化して出血したり膿がたまるということがあります。
できものが大きい場合は、切開して膿を出す場合もあります。できものを大きくしないように触らないようにすることが肝心です。
ほっていたら自然に治っていきます。
使用する薬は?
ほっていても自然に治るのですが、痛みが出た場合やニキビ状のものが広範囲になるときは、抗菌薬やステロイド配合の軟膏、抗真菌薬などでの治療が必要です。
ステロイド系の軟膏
ステロイドホルモンは副腎皮質で生成されるホルモンです。ステロイド系の軟膏は、副作用を心配する人もいらっしゃいます。しかし、短期間で症状を改善するにはステロイド系の軟膏はとっても有効的です。
医師の指示の下で使用することをお勧めします。
ベトネベートN軟膏AS
●効能・効果
化膿を伴う次の諸症:湿疹、皮膚炎、あせも、かぶれ、しもやけ、虫さされ、じんましん
化膿性皮膚疾患(とびひ、めんちょう、毛のう炎)
フルコートf
●効能・効果
◎化膿を伴う次の諸症:湿疹、皮膚炎、あせも、かぶれ、しもやけ、
虫さされ、じんましん
◎化膿性皮膚疾患(とびひ、めんちょう、毛のう炎)
テラ・コートリル軟膏
●効能・効果
化膿を伴う次の諸症:湿疹、皮膚炎、あせも、かぶれ、しもやけ、虫さされ、じんましん
化膿性皮膚疾患(とびひ、めんちょう、毛のう炎)
非ステロイド系軟膏
非ステロイド軟膏はステロイドを使わず抗ヒスタミン剤などで炎症を鎮めるような物が多いので、効果も副作用もマイルドです。
クロマイN軟膏
●効能・効果
化膿性皮膚疾患(とびひ、めんちょう、毛のう炎)
ドルマイシン軟膏
●効能・効果
外傷・火傷等の化膿予防及び治療,膿痂疹(とびひ),セツ(せつ),癰(よう),
疔(ちょう),毛嚢炎,湿疹,グラム陽性・陰性菌の単独及び混合感染による皮膚疾患,
化膿症,伝染性皮膚炎,皮膚潰瘍
アテローム(粉瘤)
皮膚の下に袋状のものができ、本来皮膚から剥げ落ちるはずの垢(角質)と皮膚の脂(皮脂)が、剥げ落ちずに袋の中にたまってしまってできたできもののことです。別名粉瘤(ふんりゅう)と言います。
たまった角質や皮脂は袋の外には出られず、どんどんたまっていきますので、時間とともに少しずつ大きくなっていきます。
強い炎症を伴う場合はすみやかに切開して、膿みを外に出しますが、特に赤みや痛みを伴わない場合は、外科的切除手術をすることになります。
巨大なものでなければ、局所麻酔の日帰り手術が可能です。
受診しましょう。良性の腫瘍のために切除するかしないかは本人の自由です。
ほっていたら、炎症を起こしたり、非常に大きくなったりするものもあるので、ある程度以上の大きさになったものは切除することをお勧めします。
尖圭(せんけい)コンジローマ(ヒトパピローマウイルス)
デリケートゾーンや肛門周辺にニワトリのトサカ(カリフラワー状)、もしくは乳頭のようなイボができます。
原因はウイルスなので、できものをせっても再発する可能性が高いです。性行為で感染しますので、パートナーと一緒に治療することをお勧めします。
症状によって塗り薬で治療することや、切除することもあります。
外科的治療法では1度の治療で完治することは難しく、数回の治療が必要です。
早急に医師の診察を受けることをお勧めします。
まとめ
今日は膿がたまるできものとして、毛嚢炎・アテローム・尖圭コンジローマのことをお話ししました。
- 毛嚢炎・・・・・・・ほってて大丈夫
- アテローム(粉瘤)・・受診して自分で切除するかどうか決める
- 尖圭コンジローマ・・・早急に受診する。
自分でなかなか区別がつかないという人は迷うわずに婦人科を受診しましょう。
自分の体のことですから、
「自分がきちんと管理できるように。わからないときは、プロに診てもらう。」を実行していけばいいと思います。