体臭で悩んでいる人は、ちょっとでも汗をかいたら自分のにおいを気にしすぎて、ストレス状態になってしまいます。
すると、アポクリン腺からの分泌物が増えて、余計に臭ってしまいます。
体臭がにおわないようになる治療方法を今日はお話しします。
あなたが悩んでいる臭いはどこからのにおいですか?
臭いの発生個所によって治療方法は違ってきます。
頭皮・髪の毛のにおい
頭皮には汗線と皮脂腺が体の中で一番多くあります。
地肌が脂っぽかったり、余分な皮脂や汚れが頭皮や毛穴に残っていたり、臭いのもとが体から出ていることが原因です。
また髪の毛からにおう人は、ヘアカーラーやパーマなどで髪の毛が傷んでいると痛んだ部分から臭いががつきやすくなるそうです。
頭皮のにおい治療法
余分な皮脂が頭皮に残っているので、洗髪の時に注意をすることや毛穴の皮脂をきちんと洗い流すことが大切なことです。
ヘアブラシで髪の毛をとかしておきます。
髪がもつれていないほうが頭皮クレンジングの効果が上がりますし、ヘアブラシによるマッサージ効果もあります。
クレンジングオイルを頭皮につけます。
頭皮クレンジング用のオイルは市販されていますが、いつも顔の化粧落としに使っているクレンジングオイルで大丈夫です。オイルを適量手に取り、髪の毛につかないようになるべく頭皮につけるようにしてください。
頭皮のマッサージをします。
指の腹を使って優しく丁寧にマッサージをしていきます。マッサージは頭頂部から下方向に向かって行います。この時爪を立てないように指の腹を使うようにしましょう。マッサージを行う時間は1分から、数分程度で大丈夫です。
入浴の時、湯船につかりながらマッサージしてもいいですね。
クレンジングオイルを洗い流します。
シャンプーをつけなくても、クレンジングオイルは乳化していますので、お湯だけで洗い流すことができます。
いつものようにシャンプー、トリートメントをします。
シャンプーをアミノ酸系のシャンプーを使うと、頭皮にやさしく皮脂をコントロールします。
頭皮クレンジングを行うと、毛穴の奥の皮脂や汚れが取り除かれ、髪の毛がイキイキとするだけでなく、髪全体のつやもよくなってきます。
まさに一石二鳥ですね。
口のにおい(口臭)
お口のにおいの原因は、胃腸のトラブルが原因の場合とお口の中が原因の場合の2つです。
便秘
胃腸のトラブルの中でも女性に多いのが、便秘です。これは腸の中の環境が悪玉菌が多くなった場合におこります。排便が滞り、便の臭いが肺に到達して呼吸器を通して口臭となって外に出ます。
便秘が原因の口臭治療法
便秘による口臭は、便秘を解消することで、改善します。
腸内の善玉菌を増やすために、ヨーグルト、食物繊維を正しく摂り、便秘を改善しましょう。
便秘に効果的な食材は
便秘にはアボカドの種がいいんですって? に記載していますので、参考にしてください。
胃酸過多・胃酸不足
便秘以外の胃腸のトラブルは、胃酸過多と胃酸不足が考えられます。
胃酸不足の場合は、消化しきれない食物が胃の中で発酵して、発酵臭が肺に入って呼気に現れ口臭を引き起こしていることが考えられます。
胃酸過多の場合は、胃の中にピロリ菌がいる場合が考えられます。
ピロリ菌の出す中和物質のせいで胃酸が薄くなり、胃がそれを補うために大量の胃酸を分泌することで、逆に胃酸過多になる場合があります。すると、酸の臭いが逆流して強い口臭を生むことになるのです。
胃酸過多・胃酸不足の治療法
まずは医療機関に相談することをお勧めします。
最近は「口臭外来」という部門もありますので、こちらを受診してみるのもいい方法かと思います。
口の中が原因の口臭
口臭の主な原因は舌苔と歯周病です。
歯周病の人は歯周病の治療もおこないながら「舌みがき」による舌苔(ぜったい)除去を行い、舌を清潔に保ちましょう。
舌苔(ぜったい)は、舌の表面に白色または黄褐色で苔のように見えるもののことです。
原因は、口の渇きや口で呼吸をすること、間違った歯磨き方法、喫煙、加齢などがあげられます。
舌苔が原因の口臭治療法
舌苔の原因となる病気があれば医療機関に相談して治療をします。
ところが、舌苔自体は治療の必要はありません。へらや歯ブラシをを使って取るようなことは、粘膜を傷つけることになり、他の病気につながってしまいます。
おすすめ舌ブラシ
新潟大学医歯学総合研究科摂食嚥下リハビリテ-ション学分野と共同開発した舌ブラシです。
わきのにおい(わきが)
わきのにおいの原因は汗腺です。
汗腺には、アポクリン腺とエクリン腺があります。
アポクリン腺は、皮脂、アンモニア、鉄分、糖分、たんぱく質などを含む汗を分泌するという特徴があります。アポクリン腺はワキを中心に、ヘソ周りや中耳、耳の裏、陰部、乳首周辺に存在しています。
一方のエクリン腺は全身の皮膚に広く分布しています。体温を調節するために汗を分泌する部分で、ほとんどが水分と塩分の汗を排出します。
ワキガになるのはこのアポクリン線から分泌される汗が原因です。
ワキガは病気ではなく、体質によるものです。
わきが治療の方法
わきが治療の方法は、アポクリン腺を除去することで解決します。
アポクリン腺除去の手術には保険が適用されます。
ただし、子供さんがわきがの場合は、成長してからアポクリン腺の除去手術を受けたほうがいいので、それまでの間は自宅でのわきが対策が必要になってきます。
ミラドライ
最新の「ミラドライ」という治療方法では、メスを使わずにわきがの治療ができます。
入院する必要もありませんので、患者さんの負担が少なくなっています。
「ミラドライ」の治療には保険の適用はありません。
足のにおい
足のにおいの原因は、足に繁殖した雑菌とストレス(精神的発汗)です。
足のにおいの治療
ストレスが原因の足に臭い治療
ストレスが原因ならばストレスを解消することです。
自分でストレスの原因が思い当たらない場合は、ゆったりした時間をとったり、
温泉につかるなどリラックスする時間を見つけることが大事になります。
足に繁殖した雑菌が原因の足のにおい治療法
足に繁殖した雑菌は、医療機関での治療というよりも自分自身が、いかに足を清潔に保つことができるかということがポイントになります。
足のムレ対策や靴の選び方が大切になります。
背中や首筋のにおい(加齢臭)
加齢臭の原因はノネナールという物質と衣類です。
加齢臭の治療法
ノネナール対策
加齢臭対策は生活習慣病の対策と同じなのです。
というのも、皮脂腺の中で脂肪分が酸化してノネナールができるメカニズムは、ちょうど血液中に増加したコレステロールが活性酸素で酸化され、悪玉コレステロールとなり、動脈硬化から生活習慣病に移行する過程と似ています。
つまり、加齢臭は一種の「メタボ臭」といってもよいでしょう。
ノネナールの原料となる動物性の脂肪を取り過ぎないことです。
逆に活性酸素を抑える「抗酸化物質」を含む食品は積極的に摂りましょう。緑色野菜、ミカンなどの果物、メカブなどの海藻類、ビタミンEを多く含む胚芽米などは、おすすめです。
また水素水は活性酸素を除去するのに効果的です。
洋服についた加齢臭の落とし方
ノネナールは皮脂腺の多い場所から発生しますが、皮脂腺が多い場所は、頭皮、額、耳、鼻の周囲と胸、背中の中央部です。
つまこのノネナールは体と触れている衣類にもくっついてしまうということなのです。
ノネナールは、水に溶けにくく肌にこびりつく性質があります。
皮脂汚れは、頑固な汚れで、皮脂が洋服の繊維についているから洗濯しても数時間たてばにおってくるようになります。
洗濯の方法を工夫して、洋服のこびりついた皮脂汚れを落とす必要があります。
まとめ
体臭対策や加齢臭対策を行っていくことで、メタボ改善となりダイエットに成功するなどよい循環が見られます。
食生活の見直しをして抗酸化物質を含む食品をたくさんとりましょう。
程度な有酸素運動をすることで加齢臭の原料となる中性脂肪の減少や脂肪肝の予防になることがわかっています。
体を動かすことで汗腺の働きを活発にして汗をよくかくようにしましょう。
加齢臭のにおいが薄められてきます。
このような食生活や生活習慣を見直すことで、加齢臭や体臭が変化してきます。