体のにおいで病気がわかるってすごいことですね。
といっても、普段の生活の中でも、同僚の息が突然くさくなったら
「昨日何かニンニクが入っているもの食べた?」とか、「昨日お酒飲みすぎたんじゃない?」などという会話が自然とされています。
オトナ女子の間では、男子のことで「あの人まだ30代なのに、加齢臭の匂いなの?」とか
臭いに関することが日常会話で話題となることが多いのです。
たとえば、お隣の家は今日はカレーだとかお煮つけだとかということは匂いが漂ってきますからわかりますね。
ご主人の帰りが遅い時などは洋服や体についている臭いで「焼肉に行ってたんだ。」などというのもわかります。
このように、ある程度はにおいで判断ができるのです。
実は日本も明治時代までは体臭で病気を見極めていたそうなのです。
体から発せられる臭いは、私たちへのサインです。
体は私たちにサインを送っています。それが体臭として現れます。
疲れているとか、歯周病になっているとか、胃腸の不調などがそうです。
歯周病や胃腸の不調などは口臭となって現れますが、疲れているときは体臭となって現れます。
ストレスや睡眠不足、便秘、肥満、加齢臭、食べ物、アルコールなどからくる体臭もあります。
このような生活習慣の乱れなどが、体が抱えきれないようになって、助けてくれとサインを送っています。
サインを感じたら、原因を突き止め対策をとっていきましょう。
疲労臭
疲労臭とは、身体が疲れてくると出てくるにおいです。
私たちはストレス・睡眠不足・食生活の乱れなどで精神的にも体にも相当な負担がかかっています。それがたまってしまうと疲労となってしまいます。
疲労すると体は、さまざまなホルモンや汗、皮脂といった分泌物の組成が変わってしまいます。それでにおいが発生するのです。
疲労臭はアンモニアのにおいがします。
体からおしっこくさい匂いや酸っぱいにおいがしたら疲れがたまっていると思って間違いないでしょう。
疲労臭の原因は肝臓の疲労です。
肝臓というと「お酒の飲みすぎ」とすぐに考えてしまうような臓器ですが、私たちにわからないところできちんと500もの仕事をこなしてくれているのです。
肝臓の働きは「代謝」「エネルギーの貯蔵」「解毒」「胆汁の生成」です。
肝臓はアルコールや薬、老廃物などの有害な物質を分解し、からだに影響をおよぼさないように無毒化します。
体が疲れるともちろん体にも症状が出て来ます。
たとえば眼精疲労の場合は「目が痛い」とか、筋肉疲労の場合も「体の痛み」として症状が現れます。
ところが、肝臓の疲労というのは症状に現れません。
唯一現れるのが、アンモニアのにおいが体から漂ってくるということなのです。
通常尿として排出されるアンモニアが血液中に流れ出し、汗とともに分泌されることでアンモニア臭が強くなるのです。
肝臓疲労の原因
肝機能の酷使
↓
肝機能の低下
↓
肝臓疲労
という流れで、肝臓疲労となってしまうのです。
食べ過ぎ・飲み過ぎ、睡眠不足、ストレス、運動のし過ぎなど、日常的な行いの一つひとつ が、肝臓の酷使や脂肪の沈着につながり、肝臓疲労を引き起こす原因になります。
となると、肝臓が有害物質を解毒できなくなり、エネルギーを作り出せなくなり、脂肪がたまってしまいます。
それが肝臓の疲労となってしまいます。
肝臓の疲労が全身の疲労へつながります。
こうなると、メビウスの帯のようになってしまいます。
肝臓疲労を回復するには?
肝臓の働きを正常に戻すと、アンモニア臭はなくなります。
まず、肝機能を正常に戻すために、今まで酷使してきたことを見直していきましょう。
食生活の見直し
食べ過ぎや飲みすぎを控えることです。また、腸内環境を改善していきましょう。
「オルニチン」はアンモニアの分解を助けてくれます。
梅干しなどに含まれる「クエン酸」は乳酸を分解して疲労解消に役立つ栄養素です。
また、肝臓にいい食材として「シジミ」がしられています。
このシジミには「オルニチン」が100gあたり10.7㎎から15.3㎎とほかの食材には見られないほど、とびぬけて含まれています。
TVのCMで二日酔いにはシジミの濃縮成分がいいと放送しているのは納得できますね。
適度な運動を行う
運動のしすぎは、肝臓疲労の原因の一つとなっていますが、適度な運動は代謝を高め、血行を良くします。
血行の改善は乳酸を減らし、アンモニア臭を抑える効果があります。
肝機能も改善され、アンモニアの分解や疲労症状が改善されます。
リラックスできる入浴
湯船に浸かると、血流がよくなります。湯船にゆったりと体を入れることで、筋肉疲労の改善、疲れやストレスの軽減になります。
また、就寝の2時間前くらいに入浴すると、眠りに入りやすくなる効果があるため、睡眠不足の解消にも役立ちます。
まとめ