口臭って遺伝するのですか?
自分の口臭で悩んでいる人は、口臭が子供に遺伝しているのではないかと不安に思ったことがありませんか?
安心してください。
口臭は遺伝しません。
実は体臭で遺伝するのもあります。
この記事では、遺伝する体臭と遺伝しない口臭についてお話します。
遺伝するのは、魚臭症(ぎょしゅうしょう)です。
魚臭症というのは、読んで字のごとく魚のくさった匂いが口臭だけでなく、汗や尿からもするようになります。
そして、身体全体から臭うようになるのです。
魚臭症は、魚などの多く含まれるレシチンという脂質が、腸内細菌の酵素により「トリメチルアミン」という魚臭に似たニオイ物質に分解されて、それが体を回って、呼気や汗や尿の中に排泄されることで特異的な体臭をつくるものです。一種の代謝異常といえるでしょう。 五味クリニック掲示板より引用
この魚臭症は、口臭が遺伝するまれにみるケースです。
口臭の原因は口の中の食べかすが細菌によって分解されるときに発生するガスだからです。
遺伝しないのになぜ親子で口臭がくさいのか?
口臭が発生する原因に、
- 歯磨きがきちんとできないような歯並び
- 口呼吸
- アレルギー
- 食生活の偏り。
- 生活習慣の乱れ
があげられますが、この中で遺伝すると考えられるのは、歯磨きがきちんとできない歯並びとアレルギーです。
歯並び
親と子は、顔かたちが似てきますが、体質も似てきます。
歯並びは遺伝はしませんが、顎の大きさや骨の太さ歯の数などは遺伝するといわれています。
こういったことは、ある程度は親に似てくるものだと思います。
親の歯並びがよかったら、子供も歯並びがいいというのは親に似ているということが影響しているからでしょう。
歯並びが悪いと、歯ブラシで磨きにくい箇所ができます。そうすると、そこに歯垢がたまり、歯周病や歯槽膿漏の原因となります。
口呼吸
歯並びが悪いと口で呼吸するようになります。
これは歯並びに問題があり唇が閉じない場合に起こりやすくなります。
口の周りの筋肉が緩んでしまい、筋肉のバランスが崩れて歯並びが悪くなります。
口呼吸をするようになると、口の中がいつも乾いている状態になるために唾液の量が少なくなります。
唾液の殺菌作用や自浄作用が及ばないようになるために、歯や歯茎は乾燥して虫歯になったり歯周病になったりします。
唾液の減少が口臭発生の大きな原因となります。
アレルギー
アレルギーを持った体質というのが遺伝します。
親の持っているアレルギーが子供に全部出るとはかぎりませんし、親が持たないアレルギーが現れることもあります。
胎児期や乳児期のお母さんの食事や生活習慣が影響することはわかっているものの、これもあまりはっきりしません。
アレルギー性疾患とは、アトピー性皮膚炎、気管支喘息、アレルギー性鼻炎などをまとめて呼びます。アレルギー性鼻炎は、遺伝的要素が強い疾患です。
口臭の原因の一つである、アレルギー性鼻炎は遺伝の要素が強いです。
アレルギー性鼻炎は、鼻の粘膜で体が異物(花粉・ハウスダスト・カビなど)を排除しようと過剰反応することで、くしゃみや鼻水、鼻つまりが起きることです。
アレルギー性べ鼻炎には一年中起きる物と季節性のものがあります。
一年中起きるアレルギー性鼻炎の原因・・・ハウスダスト・カビ
季節性のアレルギー性鼻炎の原因・・・花粉
鼻炎で口臭が発生する訳
鼻炎になるとくしゃみ・鼻水・鼻づまりなどの症状も大変な思いをしますが、口臭の原因となるのが鼻づまりです。
鼻づまりになると鼻から呼吸ができなくなりますので、いやでも口から呼吸することになります。すると、さっきお話しした口呼吸が原因の口臭と同じ過程をたどって口臭が発生するようになります。
口の中には、食べかすが大好きな細菌が活動しています。この細菌を殺してしまうのが唾液なのですが、口呼吸で口が乾いてしまい唾液の分泌が少なくなります。
このことが原因で口臭が発生するようになります。
解消するには
- よくかんで食べる。
- 水分をきちんととること。
- カムをかむこと。
が効果的です。
鼻づまりが慢性的な方は耳鼻科の診察をお勧めします。
食生活の偏り
食生活は家族全員に関係する問題となってきます。
私が育った家庭は、父親が刺身が嫌いだったために、私たち姉妹は社会人になっても刺身を食べられませんでした。
このように親の食生活が子供にまで影響するのです。
肉類やファーストフードなど脂質が多い食生活だと、口臭の大きな原因となっている舌苔(ぜったい)の発生に影響します。
舌苔:舌の表面(舌乳頭)に苔(のり)が生えたように白色・褐色・黒色の食べかすや老廃物、細菌などが結合し、付着したものです。
歯ブラシでとろうとすると舌の乳頭部が傷ついて出血することもあります。この血液も口臭の原因となりますので、舌苔用の舌ブラシを使って摂るようにしてください。
新潟大学医歯学総合研究科摂食嚥下リハビリテ-ション学分野と共同開発した舌ブラシです。
親子ともに同じ食生活のために、口の中や胃の中の環境も似てくるために親に舌苔があると子供にも舌苔ができやすくなっているのは当然のことです。
生活習慣の乱れ
口臭をなくすには、口の中の環境を整えることが第一ですが、歯磨きの習慣や歯磨きの方法などは親が子供に教えます。
親が間違った歯磨きの習慣や間違った歯磨きの方法を教えると、子供も同じことをしてしまい、虫歯や歯周病になる事が多いのです。
親が正しい歯ブラシの使い方を理解していないとこのようなことが起こります。
親が口臭で悩んでいるなら、正しい歯ブラシの使い方など正しい生活習慣を身に着けるように努力しましょう。
口臭って遺伝するのですか:まとめ
ここまで、口臭は遺伝するのかについて、お話ししてきました。
口臭は遺伝しません。
お口のお手入れ方法が、問題となります。
食事の後30分以内に歯磨きをする。
歯間ブラシやデンタルフロスなども利用することがポイントとなります。
また、歯ブラシや歯磨き粉をえらぶことも大きなポイントとなります。
周りに人に不愉快な思いをさせないように口臭には気を付けましょうね。